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中国茶、紅茶、日本茶、お茶のことをあれこれと。
長き時代を経たもの
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一枚の茶餅をみせてもらった。たとえば昨年作られた生茶の青餅に比べると、まるでその茶餅は、すっかりからからに干上がってしまったかのように、その重みが軽く感じた。まるで、紙のようなのだ。

120年、これほど長き時代を経たお茶は、存在することに価値があって、おそらくお茶としての価値は、もうないのではないかと、そのはかない軽さを手にとって感じてしまった。

が、しかし、これだけ長き時代をへて、今なお僕の目の前にある茶餅は、僕が思っていたのとはまるで違う味わいをしていた。

じんわりと、染み出してくるような滋味、口当たりのまろやかさ、香りはやさしい普シ耳茶の香り。

これだけの長い時間を、このお茶はどのように変化してきたのだろう。

120年前というと、ドイツのベンツがガソリン自動車の第一号をつくり、自由の女神の除幕式があり、初めて内閣制度が発足した1886年のこと。

中国は、大清国光緒12年。西太后が活躍した時代である。

こんな時代に作られたといわれる一枚の茶餅。それだけで、なんとなく歴史をさかのぼり、その当時の片鱗をこのお茶の味わいの中に探したくなってしまうというものだ。

正直に言おう。ものすごくおいしいと思えるお茶ではない。すでに、寿命は終わりかけている。きっと、もっとおいしい茶餅はいろいろとあるだろう。

しかし、こんな茶餅の存在に、良い時間をすごさせてもらったと感謝をしたくなるお茶であった。



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