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中国茶、紅茶、日本茶、お茶のことをあれこれと。
宝物の橘子香木柵鉄観音
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張約旦老師が亡くなったという話は、すでにブログでもあちこちで話題になった。

Xiang Leサロンで工藤さんが繊細でとても美味しい文山包種茶を披露したときに、このお茶の作り手が「お茶はお茶は天と地が作るときを教えてくれるのだ」という話をしてくれたのだと教えてくれた。

それが、張老師のお茶との出会いだった。もう10年近く前の話。すでに90歳に手が届くちょっと前の年だった老師は、そのときにはすでに自分用にしかお茶を作っていなかった。

最初は木柵鉄観音は飲んだことがなく、もっぱら宝石のような文山包種茶ばかりだったのだが、あるとき「みかんの花で香りつけをした木柵鉄観音」というのを、これも工藤さんが飲ませてくれた。これが橘子香木柵鉄観音だった。

マスカテルという形容がこれほど似合う茶はないと思うような香り。味わいもカカオのように奥が深く、何煎も伸びるお茶だった。

今手元にほんの少しだけこの橘子香木柵鉄観音が残っている。工藤さんがわざわざ送ってくれたお茶。そう、これが張老師の最後の橘子香木柵鉄観音になるとは。

たしかに、「”いつもなら、来年は会えないかもしれないからとおっしゃるのに、珍しく、今年は来年も来なさい”とおっしゃってたので、もうおあいできないかもしれないねと、ぼそっとおっしゃった」工藤さん。

ご冥福をお祈りしたい。
そしてこのお茶、宝物のように、少しずつ飲みたいものだ。

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