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中国茶、紅茶、日本茶、お茶のことをあれこれと。
お茶の味わいを表現する2
前回はお茶の味わいを表現するポイントについて見てみました。今回はさらに突っ込んだ表現を学びましょう。
前回に引き続き、味わいの表現について見ていくことにしましょう。


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味わいの表現

味と味覚の違いを意識しましょう

さて、これらの味の性格を理解したら、実際に香りと同じように、味を様々に表現してみましょう。

味といった場合、一つ重要なことがあります。それはなにかというと、「味」と「味覚」の差を認識しておくことです。つまり、「味覚」は、人間の感覚に名づけられた五感の一種ですが、「味」は味を発するものの属性的な意味合いを持つということなのです。

したがって、茶の味を表現する場合は、「味覚の語彙」は、その茶を味わったときに、その人がどのように感じるかということを表現すること、そして「味の語彙」は、そのものが持つ味の属性を表現するという違いがあるのです。

もちろん、両者は相当部分で重複し、あえて区分することが無意味な場合もありますが、そもそも茶が持つ属性なのか、茶を飲んだ人が感じた印象なのかを区分することで、より人に味や味わいを伝えることができるのではないでしょうか。

例えば、「甜」と「渋」ということを考えてみましょう。

 甘く感じる ⇒ 甜

 渋く感じる ⇒ 渋い

これは、それを感じる人間の味覚を表現する語彙です。一方、

 甘味を持つ ⇒ 甜

 渋さを持つ ⇒ 渋い

というのが味の語彙です。

つまり、そのものが「成分上糖分を含むから甘い」と言うことなのか、実際にはどのぐらいの糖分が含まれるか分からないが「かなり甘い」というその人が甘味を感じたということの表明なのか、これらを区別して表現すると、より人には的確に物事が説明できるわけです。

さて、味の語彙には、美味、佳味、滋味、珍味、風味、うまさ、うま味、おいしさ、まずさ、薄い、あっさり、さっぱり、軽い、淡白、淡々、濃い、濃厚、こってり、しつこい、くどい、重い、まったり、まろやか、軟らかい、硬いなどの表現ができますが、これらはそのものが持つ性質であるところの「味」を表すときに利用する語群です。

つまり、もともと渋みをもつ性格のものについて、その渋みがあるのか無いのか、一方で、渋みを持つものについて、評者が渋みを感じたのかどうかということは、本来区別して表現されるべきものなのです。

特に、茶そのものの品質をテイスティングする場合には、客体に徹して評者の感情表現する味覚の語彙を拝するのが一般的であるといえるでしょう。

このようなことを認識した上で、まずは、香り同様、参考になるワインの味わいの表現を見てみることにしよう。

ワインの味わいの表現に学ぶ

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香り同様ワインの味の表現は参考になります

ワインの表現は比較的ストレートです。例えばソムリエが利用するテイスティング用語選択用紙には「シャープなアタック」、「攻撃的なアタック」、「やや甘口の」、「若々しい酸味」、「豊かな渋み」、「収斂性のある」、「こくのある」、「切れの良い後味」、「苦味が強い」、「バランスの悪い」、「枯れた味わい」、「熟成した味わい」、「複雑な」、「痩せた」といった語彙が並んでいます。

これらは、香りの表現のときにくらべると比喩的な語彙が少なく、「味の語彙」が多く見受けられるのが特徴です。まずは、ワインそのものの持つ味を「味の語彙」で表現することがソムリエとしての役割ですが、さらにそこに、ソムリエ自身がどのように感じるかを「味覚の語彙」を加味して表現することになるのです。

さて、ワインの良し悪しを判断するテイスティングの場合、味については、非常に高い採点が行われる。通常香りに6点満点、味には8点満点が付されます。その際に評価の対象になるのが、次の事項です。

甘さ      (1ー5){5は糖度が高い}
タンニンの渋み (1ー5){5は渋みが強 い}
酸味      (1ー5){5は強い酸味}
コク      (1ー5){5は非常にコクがある}
後味の長さ   (1ー5){5は長く残る後味}
味のバランス  (1ー5){5は完璧なバランス}

これらを評価しながら、どのように味を表現するか、ワインのテイスティングもとても面白い行為です。もちろん、中国茶の場合は、ワインとは原料がまったくちがいますので、そのままダイレクトに使用することは出きませんが、それでも、タンニン(ポリフェノール)、甘さ、後味の長さ、味のバランスなどを考慮した配点と言うのは、に多様な部分があるのではないでしょうか?

味・味覚を表現する際の留意点

さて、ワインを参考に、味た味覚の表現の仕方を見てきましたが、これら味、味覚を表現する場合の語彙に関する注意点を掲げておきます。

味や味覚を表現する語彙は、先にみた香りの語彙なども相当利用できます。ただし、香りの語彙の場合は、味覚の語彙として利用されるものが多いことに留意が必要です。

例えば「なめらか味わい」あるいは「透明感のある味わい」というのは、それを評したものが滑らかとか透明感があると認識した上で表現されたものですから、これはそのものの持つ味の性格を表現しているわけではないということになります。

もちろん「刺激的」や「凝縮した」という言葉は「茶の属性」を表す語彙でもありますから、これは「味の表現」であるともいえますが、一般的には感覚的表現出すので、やはり味覚の表現として利用差れる場合が圧倒的に多いのです。このように、味、味覚を表現する場合、その目的などを考えながら、意識しつつ「味の語彙」と「味覚の語彙」を区分けして利用してみることが大切なのです。

もっとも、茶の品質などを生産者、茶商、研究者の立場から品評するのでなければ、「味の語彙」と「味覚の語彙」を両方駆使して、自分がそのお茶をどのように感じたのかを表現することがよいのだと思います。

中国茶の味の表現

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中国の場合は漢字2文字で表現されます

最後に、中国茶の品茶に際して利用されてきた表現を掲げておくことにします。中国の事ですから、簡潔に漢字2文字で表現されます。これを私たちがどのように取り入れるかは、その人のセンスの問題ということでしょうか。ただし、生渋と言う表現を、「このお茶はせいじゅうとそうみがある」といっても、普通の人はわかりませんね。むしろ文字での表現に向いているような気がします。

 味の用語  意 味
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鮮醇    新鮮で芳醇な味わい
鮮爽    新鮮で爽快な味わい
鮮濃    新鮮でこくがある味わい
甜爽    甘く爽やかな味わい
濃裂    濃厚で鮮烈な味わい
濃爽    こくが有りながら爽やかな味わい
濃厚    こくがあり、味にあつみがある
高爽    味わいが高くさわやかである
 柔和    味がやさしく穏やかである
醇厚    芳醇で厚みのある味わい
生渋    青々しく渋みの強い味わい
平淡   平坦で淡い味わい
苦渋    苦みと渋みが強い味わい
乏味    味わい自体が不足している
走味    勢いのある味わい
苦味    苦味がつよい
酸味    酸味がある
粗渋    荒々しい味わいの中に渋みが混ざる

このような中国茶の「味」や「味覚」を的確に表現できるよう、普段お茶を飲むときも、そのお茶がどんな表現に合うお茶なのか、メモしたり、友達や家族に話したり、あるいはblog、twitterなどに記載してみる癖を付けておくと良いでしょう。いざという時に、素敵な表現で味、味覚、香りなどを言葉で表現できると、きっと友達からも一目置かれること間違いなしです。


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