中国茶、紅茶、日本茶、お茶のことをあれこれと。
テイスティングってよくわからない。
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数年前に台湾へ行った際に、縁あって台湾茶業改良場でテイスティングの仕方を教わったことがあった。長いこと改良場でテイスティングを教えている偉い先生に、ぶっつけ本番で、これをテイスティングしてみろといわれて、わけもわからないうちに、いくつかのお茶を飲んでみた。

テイスティングのやり方は、20gの茶葉の中から3gほど選び、専用の鑑定杯に入れ、150ccの熱湯を同時に注ぎ、約6分。その後、スプーンでかき混ぜたあと、しばらく置いて、外観、水色、香り、味わいを見るのだと、実際に作業をやりながら教わった。

一体全体、これらの評価項目についてどのような点に注目すれば良いかなんていうことも分からず、ただ蓋の香り、茶の水色、茶葉の見てくれ、スプーンですくって飲んだときの味わい、そしてスプーンに残った香り、などを本当に自分の好き嫌いで判断してみた。

その結果、なんと、東方美人以外は、先生が良いお茶といったのとほとんど同じ結果になった。僕が注目したのは、単に香りの立ち方が良い、味がよいという判断で、茶葉の見てくれは参考程度。しかも自分の中だけにある「好き・嫌い」という価値判断のみ。

で、そのときは、「なんだ、僕もやるジャン!」と思ったのだったが、他のお茶がそんな風に評価が間違っていなかったばかりに、東方美人の結果だけが納得できず、なぜ?と先生に食い下がった。

先生は呆れ顔で、「だって、このお茶には明らかに古い味がまざっているじゃないか。」とおっしゃった。「ええ?古い味?!」この東方美人のどこに古い味が混ざっているんだろう。どう考えても香りの甘さといい、味のコクといい、お茶全体のバランスは僕が選んだほうが良いじゃないか。

同行してくれた盛さんというお茶の振興の為にあちこち書けまわっている女性が、細かいニュアンスを英語で通訳してくれたのを聞いて、ちょっとびっくり。僕の選んだお茶は確かにコンクールで入賞した良いお茶なのだそうだ。でも、去年のお茶。一方、もう一つの東方美人は、今年のお茶。少しでも古さが混ざると、ティスティングでは、良い評価にはならないのだという。

個人的には、少し置いたほうが良いと思うお茶もあって(陳年茶は苦手だが)、昨年の夏のお茶と今年の夏のお茶は、保存方法さえ良ければ(東方美人のように発酵も火入れも結構強いお茶の場合は特に)そんなに違いはないと思っている。

そんな気持ちが、それから数年たった今でも僕の中に燻っていて、お茶の古い味に関してはまだ納得出来ずにいる。だから、いまやっている品茶の会でのカリキュラムには是非にでも、「お茶の古い味の認識」というのをやってみたいと思っている。

もっとも、テイスティングの結果としての品評会受賞茶の全てが、僕の嗜好とマッチするとは思えなくて、受賞茶ではないお茶にも、おいしいお茶が沢山さんあって、だから、いまでも、お茶の良し悪しは、あくまでも自分の中にある一定の基準・メジャーにしたがって選考されているわけだ。

たしかに台湾のテイスティングのやり方は、一定の合理的な判断の仕方だとは思うものの、普段飲んだ時に美味しければ良いじゃんと普段は思っている。

テイスティングのやり方で入れたお茶と、普段自分で入れるお茶の違い、つまりテイスティングのやり方だと、どこがどのように強調されるのか、デフォルメされるのか、そして古い味とはなにか、そんなことを引き続き追求してみるのも悪くない。



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