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中国茶、紅茶、日本茶、お茶のことをあれこれと。
プロペラは孤独か?
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日本の茶畑には、あちこちにこんな電柱の上に大きなファンがついているのが立っているのを見たことがあるだろう。お茶に興味がなかった頃は、なんでこんなのがあるんだろうと思ってたのだが、いやいや、お茶の北限に近い日本では、このファン、かなり活躍しているらしい。

なんの為かというと、いわゆる茶の新芽が遅霜の被害にやられないようにするため。日本では、茶園面積5万ヘクタールのうち3万ヘクタールが霜害をこうむるという。だからこれからの時期に活躍をはじめるのだ。 茶の新芽は、約-2℃で細胞が凍結し、それによって破壊・枯死する。霜は確実に茶の芽を蝕むことになるのだ。

でも、どうしてこんなファンが回るだけで、霜の被害を防げるのだろう?

b200402262.jpg茶園では、茶樹の根に近い地面近辺に通常空気の冷たい層があるのだとか。その上は、なぜかやや暖かな空気の層があるらしい。ファンは、この暖かい空気の層にあわせて作られており、このやや暖かい空気の層をプロペラでかきまぜてやることで、冷たい空気の層に暖かな空気を送りこめるのだという。

このファンの名前はそのまんま、「防霜ファン」。昭和和46年に三重県農業技術センター茶業センターの横山俊祐氏らによって開発された。当時はこんなに沢山のファンが立つとは思わなかっただろう。

もちろん、いまだって、この送風式だけが防霜対策ではないらしい。茶園をおおってしまう「棚がけ」、スプリンクラーによる「散水氷結法」(これはすごい発想で、凍霜害を受けるようなときに散水すると、茶株に付着した水は氷結するのだが、水が氷結するときに80cal/gの潜熱を放出するので、茶の芽は0℃前後に保温され、被害を回避することができるのだとか。)などなど。

ところで、このプロペラが回るのは、実は夜なのだ。つまりあまり人目にはつかない。下の下りる夜半から左右に首を振りながら一生懸命に働くことになる。けなげな姿ではないか。

どうでもいいことなんだけど、人目にも触れずにあちこちで首を振っているプロペラは、沢山立っているとはいえ、なんだか孤独なんじゃないかなと思ったりする。



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コメント
この記事へのコメント
いつも興味ある記事を提供してくださってありがとうございます。嬉野茶を作っている叔母の茶畑でも写真の扇風機があります。霜よけと聞きましたがなぜあの高さなのか疑問に思っていました。
この説明で納得できました。なるほど温度の層があるんですね。
お茶作りはとても手間がかかり手入れも大変なんだそうです。継承する若者が育たなくて困っているとか。
お茶栽培の技術が進み労働が軽くなれば次世代を担う人たちが日本茶を作り続けてくれるでしょうか。
写真の防霜ファンはオタスケマンですね。嬉野茶が大好きなので何とか伝統の味を守って欲しいなと思います。孤独かどうかを機械にきいてみたいですね。
緑の茶畑にのっぽのファンはちょっと似合わない気も。
2004/02/27(金) 18:26:39 | URL | エス #79D/WHSg[ 編集]
エスさん、こんにちは。叔母さまが嬉野でお茶をつくられているのですか?嬉野というと釜炒り茶!と単純に考えてしまいますが、いかがなのでしょうか?
防霜ファン、効果があるようですね。でも、機械で茶摘をするときには邪魔になっているようです。機械摘みでも、おいしいお茶はありますから、作り手が引き継がれるようになると良いですね。
2004/02/28(土) 08:15:49 | URL | ひらた #79D/WHSg[ 編集]
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