中国茶、紅茶、日本茶、お茶のことをあれこれと。
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インスタント油茶
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中国において喫茶が始まる段階のお茶として注目されたのが、擂茶打油茶、そして油茶だ。これらの「茶」は飲む茶ではなく、食べるお茶だった。

湖南省桃源県は武陵山の山麓に位置する風光明媚なが発祥といわれる擂茶は、南宋時代の袁文の「甕版間評(おうようかんぴょう)」で「蘇東[土 皮]の詩にも出てくる」と書かれているもの。南宋までで既に1000年以上の歴史があると言われており、紀元前からあることが知られている歴史の長い食文化なのだ。「擂鉢(らいはつ)」と呼ぶ擂り鉢と、「擂捶(らいすい)」と呼ぶすりこぎを使って作る茶なので、擂茶と呼ばれている。

最近台湾や大陸でも注目され、擂茶を出す喫茶のようなお店までできていて、僕も台湾で体験したことがある。豊富に用意された「ヤーツオ」と呼ばれる御茶請け(瓜子、緑豆、ピーナッツ、サツマイモの切り干し、あられ等)を一緒に摩り下ろしたり、そのまま入れたりして「食べる」お茶だ。

打油茶は、擂茶といわゆる「清茶」(茶葉以外に何も入れない茶)の中間に位置する茶として注目すべきものとされ、元愛知大の松下先生にも注目された。擂る代わりに茶葉を打ってエキスをだす。山間部をテリトリーに各地へ散らばった瑤族から伝播されたお茶といわれ、擂茶の特徴を残しながら、簡素化が行われているのだそうだ。

「カメリアシネンシス=茶」とは異なるCamellia Oleifera, Camellia Meocarpa=油茶」と呼ばれる植物の実から抽出された油を使って作られる打油茶は、擂茶同様、食料と飲料のちょうど中間的な存在となっている。

さらに、広西壮(チワン)族自治区北部や湖南省では、この打油茶の簡略化した油茶と呼ばれるものが残っている(中村先生の体験記が参考になる。)。

打油茶と同様に瑤族から伝播されたお茶であると言われ、打油茶との違いは、中身が少ないことと茶葉を打たないでそのままいれていること。なお、茶葉を湯で煮て塩を入れただけの油茶を「淡油茶」といい、このような簡略化が進んで、そのうち飲むお茶が生まれたのだという推測もされている

薀蓄はこのくらいにして、ここにあるのが、くんしゃんさんとのレア物茶競争の極めつけ、「インスタント油茶」である。

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インスタントラーメンのような容器にはいっているこの油茶は、湖南省藍山県新[土于]鎮にある梵龍食品というところが作っている。

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蓋を開けると、揚げた米、かきあげ、ピーナッツ、大豆、とうもろこしなどが入っていて、スープになる粉末(ここに砕いた茶葉がはいっていた)と茶油などが別の袋に入っている。

内容物をならべてみるとこんな感じ。かきあげなど、日本でも売っている「せんべい」のようだ。全体的にフライにしてあるので、油のにおいが鼻につく感じがする。

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ここに湯を容器の線まで入れて、別の袋に入っている粉末スープと油を入れてかき混ぜれば、3分待たずにすぐに食べられるという仕掛け。解りにくいかもしれないが、スープに浮かんでいる黒いごみのようなものが茶葉なのだ。

味わいはすっきりとした、軽食。茶の味わいはかすかだがする。油っぽいので、ちょっとたべるともういいやという感じ。おいしいのかまずいのか、よくわからないというのが正直な感想。もうすこし、塩味がきっているほうがおいしい木がする。

でも、こういう食べるお茶の文化が、21世紀まで綿々と行き続けて、それが文明の力でいんすたんと食品にまでなっているというのは、ちょっと感動的だ。



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